「...えっと、これからよろしくね...」
遠慮がちに呟くと、坂田くんがチラッと視線を移した。
初めて合った目は、髪の毛同様、色素が薄く、綺麗に澄んでいた。
「.......よろしく...。」
素っ気なく返された返事と、慌てて逸らされた目に心なしか動揺していたような気がした。
不思議に思いながら前を向くと、丁度、先生が入ってきた。
「おーい。席につけ。」
「これから、このクラスの担任の石島だ。よろしく。」
いかにもやる気がない先生に苦笑しつつ、結衣のほうに目を向けると、
心配そうな顔をして、私にふりむいたーーー。