「そーいえば、さっきどうしたの?」
お手洗いを済ませ、教室でしゃべっていると、さっきの結衣の様子が不意に 気になった。
「..べつに、何でもないよ...。ただちょっとカッコイイなって思っただけだよ。」
「そっか..。あんなイケメン、そうそういないもんねっ」
なかなかイケメンに興味を示さない結衣が、カッコイイと思うならあの男の子は本物のイケメンだ。
「..そろそろ、席座ろっか。」
気づくと、さっきまでグループでしゃべっていた人達が席に着き始めていた。
「そーだね」
席に着くと、隣の席の人はまだ来てなかった。
どんな人だろう....。
ワクワクしながら、空を見上げると、真っ青のそらに、わたがしのような雲が浮かんでいたいた。
おいしそぅ....!
甘いものには目がない私。そのなかでもドーナッツは、格別だ。
ドーナッツ食べたいなー!
そのとき、教室のドアが、ガラッ、と開く。
反射的にドアのほうに目むけた。