「魁斗さん、次です!」

私は魁斗のマネージャーになった。
家出して、それからお金がなく相談しに行った時にこの話を持ちかけられた。
私はすぐにOKした。

舞台袖で相手を見守る。
魁斗はまだ、あの、シンガーソングライターという仕事を続けている。
そして、広い世代に支持され続けている。

『星の降る夜僕らは2人涙を流した
願い事はたった一つけれど叶わない
手を伸ばせば届く距離なのに
触れるのが怖くて遠ざけていた
いつも僕の隣で笑ってる
その笑顔を守っていきたい

その涙をぬぐったら
君の笑顔が見れる気がしたよ
青空の下虹の向こう君が笑顔で手を振っている
今も忘れることのない二人のmemorys』

魁斗の新曲だった。
安曇さんがいなくなってから無期限で休暇をとっていた。
そして、作り出した歌。
安曇さんのために作られた歌。

歌い終わると、お礼を言って立ち上がり帰ってきた。