そういえば、カイと離れるのなんて、初めてなんだ。
物心ついたころからカイといて、いつだってカイは側にいてくれた。



私が楽しいときも、嬉しいときも。
悲しいときも、苦しいときも。

怒ってる時も、ずっと。




ずっと一緒だった。




いつだってカイは優しくて。
私のわがままをなんだかんだ叶えてくれた。



カイに会いたい。




私は部屋を抜け出し、カイの部屋を目指した。





カイは謹慎だと言っていた。
なら、部屋に入るはずだ。



もっと早く気付けばよかった。