「私を殺せば、・・・ケイの悲しみは晴れるの?」
それでケイは、幸せになれるの?
そんなことをしても、両親は戻っては来ないのに。
「さあ。でも、多少憂さ晴らしにはなるんじゃねぇの?」
「ケイ・・・っ」
「おしゃべりは、終わりだ。そろそろ応援も来るんだろ?その前に、死んでもらう」
「っ!」
ケイが、剣を構える。
私は、身動きが取れない。
私はまっすぐケイを見据える。
ケイを、救えるなんて思わない。
それでも、このまま見殺しになんてできやしない。
ケイの優しさ。
あのすべてが嘘だなんて思いたくないの。