「プリンセス」



酷く低い声が背中の方から聞こえる。
その声に、イチとカイが私を庇うように私の前に出る。

その先に見えた人物に、私は目を見開いた。




「ケイ・・・?」




ケイが立っている。
でも、それは私の知らないケイだ。


低く重い空気を纏いこちらを睨みつけている。




「け、ケイ・・・」

「会いに来たよ、ソラ」

「え・・・?」




今、ソラって・・・。
ケイも、気づいてた?


私が、プリンセスで、ソラだって。