「…あー、あんたといると吐き気してくるわ。いこっ、稀衣」 「……うん」 「待って…稀衣っ」 「くんなよ、裏切り野郎!」 葉月音波はそう言い、私を稀衣から遠ざけた。 ……ねぇ、稀衣、どうしてそんな悲しい顔をしてるの? 私の事憎んでるんでしょ? そんな事は聞けずに、ただ体の痛みを感じながらその場にうずくまるしかなかった。