「好き、って…ね、気づいたの……。私……」

言葉を続けれなくなった理由がわかるのに、数十秒。



私は、晴輝の胸の中にいた。


「……俺、ずっと不安だったんだよ」

「っ……え?」

「柚のこと苦手とか言ってたくせに告って。それで、柚の気持ちをちゃんと考えずに舞い上がってて。でも……良かった」

「……良かった?」

「うん。あの時言ったから、今こうして、両想いになれた。」


嗚咽する声が漏れてしまう。


「柚」

彼は、私の大好きな笑顔で、こう言った。


「好きです。俺と、“ 仮 ”じゃなく、付き合ってくれる?」


「……は…いっ……」

「……はぁ、良かった。」

「……ん…?」

「やっと、ちゃんと俺のものになった。……もう離さないから。」

「……うん。離れないよ。……大好きだから」

「ん?なんていった?」

「……なんでもない」


また照れて、晴輝の胸に顔をうずめる。


「柚、こっちむいて」

そう言われ、晴輝の方を向いた瞬間


「_______大好き」


その言葉とともに、私のファーストキスは奪われた。