他愛ない話をしながら、20分後にはうちについていた。


「柚んちでけぇな……」

「そう?…ありがとうね、送ってくれて」

「おう」


でも、さすがに遠いとこまで送ってもらったのに、何もせず帰すのは悪いなって思って。


「ねぇ、うちでご飯食べてかない?」


8:2いや…7:3。


もちろん、本気が7。


「いーの?」

「うん。送ってくれたお礼」

「じゃあ、お言葉に甘えて」


送ってくれたお礼。


それもあるけど。


自分の気持ちを、ハッキリ言おう。



いよいよ初めて、“ 仮恋人 ”が、私の家に足をふみ入れる。