「畔上…、それほんとか?」 理人が、口を開いた。 その目は、悲しみと怒りの混ざったような目。 その目を見てか、葉月音波は怯え始めたようにも見える。 「うん。間違いないよ」 はっきりした口調でそう言い切った稀衣に何か怒りを覚えたのか、先ほどの怯えたような様子は見せず、怒りの目で稀衣をとらえた。 「なによ!確かに、あの張り紙の犯人はあたしよ?でも、稀衣。貴女にそんなこと言われる筋合いなんてないわ!」