「ふうー。暗くなるまでどうする? イルミネーション以外ノープランだよな?」

食べ終わって一息吐いたところで、敦瑠くんがそう言ってわたしたちを見た。

唸った沙耶がひらめいたように声をだす。

「クレープ食べに行く?」

「お前、よく食うな」

敦瑠くんは呆れた感じで沙耶を見ていた。

「じゃあ、駅ビルとか見てそれからクレープ食べる?」

甘いものが好きなわたしは、沙耶を援護するようにそう言ってから絢斗くんに視線を向けた。

絢斗くんはわたしが甘いものが好きなのを知っているから、口許を緩めて「そうしよう」って賛成してくれた。

わたしたちはお店を出て、駅ビルの中へ入った。

二階は主に洋服や靴のショップで、三階はキャラクターグッズなどの雑貨店、四階は生活用品や本屋さんになっている。

三階の雑貨店で文房具コーナーを見つけたわたしは、うさぎやライオンなどの可愛い動物のシャーペンたちを見ていた。

「可愛いな」

「っ……!」

急に後ろから覗くようにして声をかけられたから、驚いて体がびくっとなった。