先程の表情が気になって、もう一度絢斗くんを見たけれど、何ともない様子だった。

なんか……なんだろう、胸につっかかる何かがあって、唇を結んで視線を落とした――


それから注文したものが運ばれてきて、食べていたらいつのまにか話題は変わっていった。

ファミレスには二時間くらいいて、買い物をするわたしたちは絢斗くんと敦瑠くんとお店の前で別れた。

絢斗くんは笑って「じゃあな」と言ったからわたしも微笑んで「ばいばい」と言った。


「ねえ。クリスマス、本当に二人きりじゃなくていいの?」

しばらく歩いて駅の中へ入ったとき、沙耶が眉尻を下げてそう聞いてきた。

「いいよ。みんなでイルミネーション見に行こうよ」

わたしは明るくそう答えた。けど、本当にいいのかなってわたしも思い始めていた。

でも「やっぱり二人きりで行く」なんて、敦瑠くんも誘ってしまったし言いづらい。

笑みを作るわたしを沙耶は困った顔で見ていた。

「……それよりさ、絢斗くんへのプレゼントなにがいいかなあ」

「ああ……うん、何がいいかなあ」

沙耶は笑ってわたしと一緒に考えてくれた。