影縫いを解除された現隊長は
その場に座り込んでしまった

睦月が唱えた魔法は、一見ただ影縫いをされた
だけのように見えるがこの魔法には、
小さなブラックホールが弓についているので
影を伝わってどんどん魔力が吸いとられていく

「手を出して」

睦月の言葉に従うように、隊長は手を出した
睦月は自分の魔力を少しずつ解放して
隊長の手に送り入れていった

ある程度まで魔力が回復すると
隊長は立ち上がった

「睦月様の強さが改めてわかりました
しかし睦月様が私なんかに隊長という
役職を与え続けてくれるというのは
たいへん名誉なことです
俺も精一杯頑張るのでこれからも
こんな俺たちをよろしくお願いします!」

「やっと目が変わってきたね
私が部隊長だったころの貴方の目を
取り戻して欲しかった
なぜ貴方はその自信を失ってしまったって
ずっと思っていたけどもう大丈夫ね

でも私たち3人は貴方だけに危険が
及ばないようにサポートするから
安心しなさい!」

隊長はもう迷いなど一切無い
澄みきった目をしていた

そして数人を残し各自練習に戻るように
伝えた

残った数人は、全員睦月たちがいなくなってから
入った新入りたちだ
隊長はこの新入りたちにそれぞれの才能を
開花させようとしているのだが、
どうしても恐怖が先に出てしまい
才能が開花されないということを伝えた


睦月たちは喜んで才能の開花を手伝うと言った