◌ ˳ ⚛ ˚ ⌖ はじめて逢った時、キミは なにかに怯えたように 私のお父さんのズボンの裾をぎゅっと握りしめて 影に隠れていたね。 『わたしは せりざわ ゆうな。3さい。おほしさまが すきなの。 きみは?』 その時の私は、 お父さんに教えてもらった覚えたての自己紹介で 君に挨拶したのを覚えているよ。 『ぼくは…………。』 キミは、それきり黙ってしまったね。 でも、キミの持ち物の名札には 漢字がひとつ、書いてあるだけだった。