そこで、手紙は途絶えていた。 「…………っ、お父さんっ。」 署名もない 名前もない この手紙は 間違いなくお父さんからのものだと、私は思った。 「嘘だ…………っ。」 お父さんはもう、長くは生きられなかったというの? あの出来事がなくても もう、一緒に家には帰れなかったというの? …………そんなの、信じたくないよ。 聖は……… 聖は、本当は……………っ 私は、気づいた時にはもう、駆け出していた。