変な人が海くんに怖がって逃げて行った後すぐに、怒られた。
「ごめんなさい。」
海くん怒ると怖いからね。
ビクビクしてると、
ーーーーーふわっ
え?
いきなり、海くんのシトラスの香りに包まれた。
抱き、しめ……ら、れてる!?
「心配しただろ……。
1人で駅なんか行くなよ。」
心配してくれるのは嬉しいケド、1人で駅に行くな、なんて無理な話だよね。
ってか抱きしめられてる!
心臓、止まれ!
じゃなくて、鼓動、おさまれ!
羽音はとっさに海くんをドンッと突き放していた。
「あっ。ご、ごめん。」
「俺こそ、いきなりごめんな。
嫌だったよな。」