答えられずに俯くと、
海くんのお母さんは訳アリなのを悟ったのか
「立ち話も何だし、海斗が帰ってくるまで家に入ってちょーだいな。」
と言い出した。
「えっと、でも、出直してきますよ?」
迷惑かかっちゃうかもだし……。
「あらー。昔はよく来てくれたのに。
おばさんも海斗の話とか聞きたいし、迷惑じゃないから入って入って!」
じゃ、じゃあ
「…おじゃまします。」
結局、海くんのお母さんの圧に負けておじゃますることにした。
「それにしても、ホントに懐かしいわね。
べっぴんさんになっちゃってー!」
「そんな!羽音なんて全然っ!」