羽音は、みんなに甘えすぎてたのかもしれない。
言わなくてもわかってくれる、とかそんな都合のいいことなんてないんだもん。
ちゃんと自分の口で、言葉で伝えなきゃ。
そう、覚悟したものの
とっても緊張して今、海くん家のインターホン前で固まっている。
でも、ちゃんと伝えなきゃ!!
ーーピーンポーン
押しちゃったっ!
ーーはーい。
懐かしい女の人の声が聞こえてくる。
「えっと。…あの、桜庭羽音です。
か、「あぁーー!羽音ちゃん!ちょっと待ってね!すぐ出るから!」
え?」
海くんいますか?と言おうとしたら海くんのお母さんに遮られた。