「羽音、これからどうしたらいいか、わからなくなっちゃったよ。」
駅のホームで電車を待っている間に話す。
「う~ん。羽音ちゃんの1番の願いって何かな?」
1番の………願い……?
羽音の願いは
海くんとずっと一緒にいられますように
とかだなぁ。
でも、叶わないね。
「羽音の1番の願いは叶わないモノなの。
たぶん、どんなに頑張っても叶わない」
そう、好きな子がいるという時点で、羽音の願いは叶わない。
「だから羽音の願いは海くんが幸せでいること、だよ。」
「三浦くん……か。
あの人は、どこまでも幸せなヤツだよ。
俺も、そんな風に想われたかったなぁ。
うじうじしてた俺がいけないんだろうけどね。」