「では、こちらへどうぞ。」


けれど、そんな私の焦り狂う様子に、七瀬さんは、目を止めず、店員さんのあとに続いている。


私も、そんな七瀬さんに続いた。



「どうぞ、ごゆっくり。」


そう言って、ペコリと頭を下げ、去っていく店員さん。


私はその姿を確認すると、目の前にいる七瀬さんへと、視線を移した。


「もう一人って、李雨先輩のことですか……?」


恐る恐る、そう問いかける。


「そうよ?何か問題でも?」


そう言って、フフフと笑う七瀬さんに、
嫌悪感を抱く。