「さ、入って。」
七瀬さんは、そう言って手招きをした。
「あ、ありがと、うござい、ます。」
戸惑いの色を隠せない私は、七瀬さんをジロジロと見つめながら、そのカフェへ足を踏み入れた。
「いらっしゃいませ〜」
そんな、若い店員さんの声と同時に、フワリと暖かい空気が頬を滑る。
「何名様ですか?」
白と黒のメイド服に身を包んだ、可愛らしい女性が笑顔で、そう問いかけてくる。
「に、にめ…」
「三人です。あとで、もう一人と、合流するので。」
……え?
そんな七瀬さんの声に、戸惑う私。
どういうこと?
うそ、……。
もしかして……。