「おれも手伝おう」


キッチンで準備をしていると、シャツの袖を捲りながら伊織さんがダイニングに入ってきた。

「あ、それでしたらお皿とカトラリーをテーブルにお願いします。あと、みどりの椅子も」

「ああ、わかった」


伊織さんはやけに張り切って次々と運んではテーブルの準備を整える。ダイニングの一角では、ベビーサークルの中でみどりがミクと遊んでますよ。


どちらも頭が良いからか、ケンカをせずに仲良く過ごしてくれる。まるで姉妹だと誰かが笑ってたっけ。


ダイニングテーブルの椅子の一つには……太郎と花子のスペースも。伊織さんは相変わらず金魚への愛情もしっかり持ってらっしゃいますね。


あまり豪華ではないかもしれないけれど、自分なりに精一杯のお料理をテーブルに並べて。

クリスマスイブの特別なディナーが完成。


家族三人……と三匹で迎えるはじめましてのクリスマスの夜です。