しばらく、そのままキスが続いた。
息継ぎが出来なくてどうしようと思っていたら、やっと唇が離れた。

そのまま、彼の胸に抱きしめられて、
「…ゴメン。
だけど、どうしようもなく智美のことが好きなんだ。
これから、毎日会えないのがツライ。
他の男に、智美を盗られないか不安で…。
早く智美を俺のものにしたい。
…智美を、抱きたい」
そう言ってくれた。

私は、彼の背中に腕を回した。
大和が、私と同じように、学校が離れることに不安になっていると分かり、ちょっと嬉しかった。

だから私も、自分の気持ちを正直に話す。

「あのね。
私も同じだよ。これから毎日会えなくなるのが、とても不安。
大和、モテるから。
私なんかより、かわいい人はたくさんいるから。
大和が、ほかの女の子を好きになってしまわないか…すごく不安」

そう言ったら、
「大丈夫。
俺には智美だけだから、心配するな」
そして、また甘いキスをくれた。

私の髪を撫でながら、私を見つめる彼の瞳は優しくて…

"大和となら大丈夫。私たちなら大丈夫"
そんな根拠のない自信が持てた。

だけど…

現実は甘くなかったと、すぐに私は知ることになる。