そう思っているうちに、プシューと音を立て、ドアが開いた。
全力で走ると、駅の駐車場には既に母の車がとまっていた。
「お母さん!」
「みちる・・・!早く乗って!」
みちるは車に乗っている間、ずっと『どうかハッピーが助かりますように・・・』と祈っていた。
「ついたわよ!」という声でハッと意識を戻したみちるは、『手術中』のライトがついている部屋の前に来た。
そして椅子に座ってまた祈っていると、ライトが消え、ドアが開いた。
「ハッピーちゃんの飼い主さんですね」
「はい・・・。あの、ハッピーは・・・?」
「・・・こちらに・・・」
医師の案内によって通された部屋は、診察室だった。 そこにはぐったりした様子で寝ているハッピーの姿があった。