次の日、私はアパートに住んでいる友達に昨日のことを尋ねてみた。

「ねぇー昨日階段に女の子いたよね?」

しかし、私の予想と反した答えが返ってきてしまった。

「いなかったけど…」

「嘘…だって、2階のとこだよ?」

友達は3階に住んでいる。
だから確実にそこを通るのだ。
なのに、友達は見ていないと言う。

しかし、それは絶対おかしいのだ。
友達と別れた後も、ずーっと私を見ていたんだから。

ちょっとの瞬間で友達に見つからず姿を消すなど不可能だ。

「ホントに見てないの?」

「見てない」