回りの女子は黄色い悲鳴の中。


「雛子、どうした?」


ナツメから声を掛けられる。
こんな顔——見られたくないよ。
だって、きっと私…今真っ赤だ。


「何もない…前向きなよ」



なるべく平然を装う。
ナツメにこんな顔見られちゃったら、
絶対バカにされちゃうもん。



「綾瀬はるかの席はー、みんなの事がよく見えるように一番後ろの席な」



私の斜め後ろの席…。
彼…綾瀬くんが席に座る。