先生は教卓の前に立つと、咳払いをし口を開く。


「今から転校生を紹介する」


先生の言葉で転校生が教室に入る。


「っ――…!?」


思わず口元を抑え、俯く。
自分でもわかるくらい…顔が熱い。
ドクン、ドクンと脈を打つ音が強くなる。


「綾瀬駿です。よろしく」


高くもなく、低くもない。
透き通るような声。