私はあなたに出会って

初めて恋を知りました――。




「あっつーい」


初夏。
雲一つない青い空にぽつんと太陽が浮かんでいる。

私、真田雛子。中学二年生。

まさかこの日。
初めて恋に落ちるなんて思っていなかった。


「おはよー!」


教室に入ると、皆の視線は私に向けられる。


「おはよう、雛子!今日も相変わらず元気だね」


毎朝一番に挨拶してくれるのは私の親友。
志田早苗(しださなえ)。
小学校から一緒で、かけがえのない存在だ。