じゃ、そういうことで、と颯爽と立ち去った彼女に、俺達は知らずに詰めていた息を吐きだした。





「…悪いわね、美奈が迷惑をかけて」





その状態で何事もなかったかのように接してくるこの子もすごいと思う。







「いいえ…ほんとのことだもの。





あの子は私たちのことを責めなかったけど…私達が夕日のことを傷つけたから」







眉を下げた千里が泣きそうになる。








「…でも、夕日とは仲直りしたんでしょう?





あの子、すごくいい顔で笑ってるもの」