もし、私に留学経験があると玲が知らなければ不思議にも思わなかっただろうけど、気を抜いてしまった。



 適当に空欄作っとけばいや、なんて安易な考えだったから、その部分だけは問題文見ずに飛ばしたんだった。

 しかも、英語のできるできないは馬鹿だった玲に教えたことがあるし、それに自慢だってしたことがあるからごまかしがきかない。

 今更、ウソでしたー!なんて展開にはもちろんならない。

 オーノー!!

 両手で顔を抑えてあからさまにやってしまったという態度を取った私に玲は言葉を続ける。

「というわけでだな、そんなお前に夏休みに課題を与えてやろう。その賢い頭をフルに使って補修メンバーの勉強を教えてやれ」