「夢夏(ゆめな)!!あんたいつまでねてるの!そろそろ起きないと本当に遅刻するわよ!」


うるさいな

わかってるよ

「夢夏!夢夏ー!!」

あと5分

目を開けたら負けな気がして、私はゴソゴソと布団の奥に潜り込んだ。


「夢夏!あんたねー!」

ガチャリと音を立てて部屋のドアが開く


うわぁ…すっごい怒った声してる…

「うー…わかってるもん…」

「わかってるじゃないの!もうすぐ真子(まこ)ちゃん達が迎えに来るんでしょ?あと10分しかないの!早く起きなさい!!」

あと5分だけ寝かせて…あと…10分…?

あと10分…?……は?!

「うっっっわやっば!!!!」

慌てて飛び起きた私は鬼の形相の母に苦笑いを返し慌てて階段をかけ降りた