「ほんとかな?
じゃぁ僕って、どこからここに転入して来た?」


「‥‥えっ‥‥‥」


そんな松下君の問いに、私は答えることが出来なかった。

今ここで、私が何を言ったとしても、もう手遅れなんだろうなぁと感じたから。


「ほら、わかってない!
聞いてなかった小林さんが悪いってことで、正解は教えません!」


そんな風に明るく言ってくれた松下君に、私は少しだけ救われた。