「はい。
僕、隣街から引っ越してきました、松下俊也(まつしたしゅんや)っていいます。
よろしくお願いします。」


そんな松下君の自己紹介の後、突然、前の席に座っていた女の子が、勢い良く振り返ってきた。


「ねぇちょっと!
絶対、松下君、あなたの隣に座る感じだよね!?
あなたの隣しか、席どこも空いてないんだから。
いいなぁ、あんなカッコ良い転入生の隣なんて‥めっちゃ羨ましすぎるんですけどー」


そう言って話しかけてきてくれた女の子のことを、私は一年生の時、あまり見かけたことがなかった。

でも、すごく可愛くて、とても明るい感じの女の子だなぁと、そう感じた。