「……づき。美月ったら」

うーん……誰が私を呼んでる?
後少し、あと少しだけ寝かせて
もう少しりょーくんの夢見させて……


「美月、おきてよー!」

「……おはよう、沙耶。おきてるよ」

「うそ。寝てたでしょ」

「うっ……。で、でもこの席で寝るなっていうほうが酷いよ」

わたしの席は窓側のいちばん後ろ。
ぽかぽかと陽のあたるそこは、眠気を誘ってきて……