なんで…


頭の中 真っ白


顔 あつい ―――




二匹の魚は、それが合図みたいに
画面の端へと、消えてしまって


景色は 海に戻った




…… だ、だって


考えてみたら、わたし
人口呼吸… さ、されたんだよね…?


海の中


強い手に、引っ張られて
あそこからは、結構遠い
陸の方まで連れてかれて


たくさん… 咳込んだとき…
唇 何度も触れたの 覚えてる……




「真木さ〜ん! スイ〜!」


「レストランて、あっちの〜?」


「おう!

―――… 行くぞ 」



笑いながら
頭、指でコンって 叩かれた


わたしの横を抜けてく
魔法使いが作った、小さな風にも


やっぱり体、ドキンて する…