「…カコちゃ…
…アヤちゃ…」
「真木さん!
ホントに連絡ありかとうございます!!」
「スイ…!!」
「――…アヤちゃ
そい、どげんしたと?!包帯だらけ…!」
「アヤってば自転車で
坂道一回転したって…
港着いた時 血だらけで」
「ふあああ?!大丈夫なん…?!」
「うん
ここで、治療してからもろうた」
「すまんちゃ…」
「…メール、無視しゅるけん
溺れるんばい」
「すまん…」
「自転車、バラバラなったし…
今頃…痛くなっち来よるよ」
「す…」
三人で 抱き合って 大泣き ――――
看護士さんが、びっくりして
病室の中に入って来た
魔法使いは 足を組んで座って
そんなわたし達を
小首を傾げて 見つめながら
とても嬉しそうに
ずっと 微笑んでた気がする