そんな妹とは反対に、私へ対する父の扱いは酷いものだった。


なにをしても怒られる。褒められた事なんて一度もない。

カノンには沢山の使用人がついてるのにも関わらず、私は1人だけ。

物もあまり与えてはくれず、必要最低限のもの以外なし。

「王家の恥」なんて言われた事もあったっけ



その理由は

『王と血の繋がらない子』

だからだそう。


グリッド王と出会う前、私の母は街にでかけた時、蕎麦屋の男性に恋をした。

ダメだと分かっていても止まることのない恋心から、その男性に隠れて会いに行っていたみたい。

そんな2人はいつしかお付き合いまでに発展した。

幸せだった母。だけどそんな幸せ長くは続かなかった。

ある国の王子が母と結婚したいと申し出てきたのだ。そう、それが今の私の父であるグリッド王だ。

なんでも他国の王家との交流の場で母を見て一目惚れをしたとか。

グリッド王子は無理やり母と結婚した。

その後、母は蕎麦屋の男性に別れを告げる。

だけど、別れた後に妊娠が発覚したの。

激怒した父は生むことを強く反対したみたいだけど、母は好きだった男性との子を殺すなんてしたくなかった。

なんとか父の反対を押し切って子どもを生み、名前をソロと名付けた。

そう、それが私。