ちょっと大きめのブルーシートを敷き
よっこいしょと座る。
ついつい漏れる声に歳を重ねたと
実感する。

回りは既に多くの見物客
家から持ってきた缶ビール2本を
足元に置く。

桜の木にくくりつけられた
スピーカーからは
開始を告げるアナウンスが聞こえてきた。

ざわざわしてた人達も
揃って顔を上へと向ける。

シュポっと心地いい音を鳴らし
開けたビールを一口飲んで
つられるように自分も顔を上げた。