「ん、また醤油ラーメンで平気か?」
「えっ!?
あ、うん…っ」
そう言うと
「おばちゃーん
醤油ラーメン1つ」
こう頼んだ。
えっ!?
ま、またですか!?
「ん、食え」
お盆を受け取ると
私に渡してくる。
で、でも……っ。
じーっと見てると
「食わねぇとダメ。
はい、てことで
じゃあな」
無理やり持たせると
早足であるいてしまう。
あ……。
さっきのは、如月くんが買ってくれたやつ…。
ボーっとしてると
また、瀬戸口くんが戻ってくる。
あ、れ?
忘れ物かな?
ガン見してると
「お前、さっき一緒にいたやつ
好きな奴?」
なんて変なこと聞いてきた。
え?
き、如月くんのこと……かな?
「ち、違うよ…っ!!!
男友達だよ!」
ニコニコしながら言うと
「ふぅん。」
ホッとした顔でそう言った。
なに、その顔…っ。
なんで……
ホッとした顔なんかするのさ…。
「なんで…そんなこと
聞いてきたの……??」
恐る恐る聞いてみると
「別に、んじゃな」
それだけ言ってまた歩いてく。
でも、確かに聞こえたんだ。
小さな声で
「勘違いかよ。」
そう言った瀬戸口くんの言葉が
頭から離れない。
そのあと、なっちゃんに呼ばれて
席に座って
ラーメンを食べた。
「んーーーっ!!!
これ、美味しい~!」
私がそう言ったら
なっちゃんと千夏ちゃんが笑顔になった。
たまには、学食も
いいかもしれないね……っ。
放課後
私は、しなくちゃいけないことがある。
朝の4人の人に言わないと
だって
私だって頑張ってる……もん。
だから
4人の人達も
頑張って欲しいから
言わないといけない…。
午後の授業もずっとそわそわしながら受けた。
チャイムがなった瞬間
ガタッと音を立てて席を立つ。
「あ、なっちゃん
千夏ちゃん
また明日…っ!!!」
そう言ってから鞄を持って
朝の4人を待ち伏せする。
「……帰ったのかな…??」
そう口にしてると
がやがやと声がする。
「…………あ、葛西さん」
女の子がそう口にした。
あ、
4人組だ…っ!!!
「な、なんか用?」
キツくそう言われ
「あ、あの…っ。
話があります……。」
ビクビクしながらもそう言うと
4人は、目を合わせて
「「「「わかったわ」」」」
声をそろえてそう言った。
ふ、ふぅ…!!!
さ、誘えた………っ!
そんなこと思ってたら
「で、どこで話せばいいの?」
そう聞かれた。
「あ、じゃあ……。
体育館裏で、お願いします…。」
「わかった」
そして、4人で
体育館裏に向かう。
「………あの」
ついた瞬間
クルッと体を4人に向かう。
ビクッとしながらも
キッと私を見てくる。
「な、なに?」
4人の中でもリーダー的な人が
そう口にする。
「わ、私……。
瀬戸口くんのこと好きです。
だ、だから……!!!
"近づかないで"というのは
とても無理です…。」
そう言ったら
リーダー的な人が
「………うん、知ってた。
けど!!! 私達は、話すことも
一杯一杯。 それに比べて
最初から話せて……ズルイのよ!!!」
確かにそうなのかも…しれない。
でも……。
「今は、私だって
話すことが……一杯一杯です…。
だから……っ、貴女たちにも
頑張ってもらいたい……んです」
ビクビクしながらそう言うと
「…………それが葛西さんの答え?
わかったわよ。 頑張るわ」
はあとため息をついて
そう言ってくれた。
そして、
「ごめんなさい……っ。」
私が謝ると
ニコッと笑いながら
「なんで、葛西さんが謝るの?
ほら、笑ってよ」
そう言った。
私がニコッと笑うと
「うん、それこそ葛西さん!!!
それじゃあ、またね…。
あと、ごめんなさい……。」
それだけ言った。
"ごめんなさい"は
とても心のこもったものだった。