私が、清崎(キヨサキ)薫と出会ったのは高2の春。

微妙な時期に転校した私は、2ヶ月が経ってもクラスメイトたちとの間に壁があるのを感じていた。

お昼ごはんは誘ってくれる子たちと食べる。
でも、それだけ。

ごはんを食べ終わると女子たちは、“役目は終わった”とばかりに連れだってどこかへ去っていく。

私は特にすることもないから、学校探検をした。


そして見つけた一番の居場所が、屋上だった。