ってか本当に重すぎる!

葵ってば少しくらい気にしながら寄りかかってもいいじゃん!

どういうことよ。



「ねー、重いよ」


「んー…我慢して」



がっ、我慢て!



彼女のあたしにまったく気を遣わないこの男は一体何で眠いんだろうと一瞬思った。



そういえば今日は別に朝早くから遊んでるわけじゃないし、そんな疲れるような事もしてない。



なのに葵は何でこんなに疲れ切って眠いんだろう…。



「ねぇ、葵…」



もしかしたらと思いスースーと静かに眠っている葵に問い掛けた。



「…んー?」



曖昧に返事をする葵は、まったく聞く耳がない態度をとった。



きっと葵のことだから、昨日の夜遅くに悪友たちに呼び出されたに違いない。



たまにあることで、休日の夜中に葵は中学の時の悪友に呼び出されて集まることがある。



あたしも一回行ったことがあるけど、特に悪いことをするわけではなく


ただ集まって誰かの家でぺちゃくちゃ喋るだけの集まりだった。



でも呼び出されるのは必ず夜中だから、こんな眠そうな時は前の日に呼び出されたとしか考えられない。



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