ちゃんと決まったらおめでとうって言おう。



「みらいって呼んでいい?」

「うん。でも何か恥ずかしいね!!」

「俺マジ幸せ~!!」



耳障りな声だな…。



クソリーダー。



隼人さんが復讐するなら今だって言った。



決行します。



「悟~。よかったなぁ~。」

「はぁ!?悟!?呼び捨てとは随分偉そうだな悠陽。」

「まぁいいじゃん?みらいさん美人だし。お似合い~。」

「だよな!?マジカワイ~!!」

「じゃあ祝い酒だな!!乾杯!!」



飲めよ…。



もっと飲みやがれ。



ふっ…。



「俺トイレ行ってくるからみらいに触んなよ!?」

「触んねぇよ!!いってらっしゃ~い。」



ふへへへへへへ!!



ビールにタバスコ1本入れてやった。



飲ませよう。



しかも相当酔ってきたから気付かねぇだろ。



隼人さんと莉里が帰った後に戻ってきた悟…。



「さと君、一気して。」

「は!?何で。」

「俺、男気見たぁいな?」

「仕方ねぇなぁ。でも何かすげぇ刺激臭が…。」

「気のせい気のせい!!はい飲んで!!」



ふっ…。



バカだな。



「ゴホッ!!あぁぁぁぁあ~!!いてぇ!!水水水!!」

「ぎゃははははは!!」

「悠陽!!おめぇシンガーに何飲ませ…。いてぇ~!!」

「あっ、帰る時間。じゃあね悟~。」

「待てよ…。ゲホッ…。」



悶え苦しめ。



俺は今から美羽チャンとラブラブだからな~。



「悟さんいいの!?」

「いいのいいの。さぁケーキでも買って帰るか!!」



気分は最高。



美羽と手なんか繋いじゃって~。



超楽しいクリスマスだな!!



「悠陽じゃね!?」

「あ!?」



誰お前。



でもどっかで見た気が…。



「俺!!谷原!!」

「谷原!!マジ久しぶりだな!!」

「ってか全然連絡くんねぇから寂しいし!!」

「マジ忙しいんだわ~。それにしても変わったな!!」



中学の友達に会った。



女連れだし!!



すげぇチャラくなってる!!



「お前オシャレメガネどうした!?」

「コンタクトにした。お前も相変わらずカッコイイな!!ヒマならどっか行かね!?」



まぁヒマって言ったらヒマか?



美羽ちんはOK?



「ミューミューも更に可愛くなってんね!!」

「谷原君相当チャラいけど!!どうしたの!?」

「どうもしない~。ただのイメチェン。」

「学校は?」

「あのまま頑張ってますわ。」

「じゃあケーキ食べに行こうよ!!」



そちらの喋らないお嬢さんはイイんスかね?



めっちゃギャルだけど…。



谷君の彼女らしきギャルは何も話さずに…。



ケーキ食いたいって言う美羽のために近くのファミレスに入った。



「谷原の…。」

「彼女。」



へぇ~…。



お前結構熟女好きじゃなかったか?



「ってかマジだったんだね~。悠陽と友達とか。」

「だから言っただろ。お前が信じねぇから。」



呼び捨てかよ…。



初対面ですが…。



「お前らの学校どうなの?」

「まぁ普通?それより創輝は!?」

「あいつもあのまんま。悠陽がいなくなってから寂しいって嘆いてたから電話でもしてやって。」

「そうする。谷原は大学どこ行くわけ?」

「そのままかS大かな~。悠陽も行くのか?」

「俺S大行くからお前もS大にしろな。」

「マジ!?じゃあS大にする!!」



また谷原と一緒とか嬉しいかも…。



まだまだ先の話しだけどな。



でもそろそろ勉強しなきゃマジ受からん…。



「写メってイイ?」

「へっ!?写メ!?」

「うん。」



この女…。



俺、好きになれないです…。



「写メナシ!!」

「悠陽!!」

「ん!?」

「あたし…。短大行くからね?」



美羽ちん!?



何で今その話し!?



「悠陽がS大行くって…。でもあたしは短大行くからね!?」

「う、うん…。頑張れ?」

「よかったぁ~!!反対されるかとおもった!!」



スッキリした顔だね?



まさかズット言いたかったとか!?



気付いてやれなくてごめんな…。



「ねぇねぇ、プリクラ撮りたい。」

「お前マジうるせぇ!!黙ってケーキ食ってろよ!!」



うん。



黙っててほしい。



ってかなんでこんな不思議な女と付き合ってるんでしょうか…。



「二人の出会いは…。」

「幼なじみ…みたいな感じ…。」



俺らと同じ…。



でもきっとこのギャルもいいとこあるはずだな!!



「今から何か予定あんの?」

「特にねぇよ?」

「夜景見に行かね?」

「夜景!?どうやって?」

「コイツの車で。」



マジ!?



ギャルさん年上だったわけ!?



って事になった俺らはギャルの車で見知らぬ岡に来た。



「すげっ!!」

「超キレイ!!」



今日はマジで感動する事ばっかりだ…。



莉里達の結婚とライブと復讐と夜景…。



俺、幸せだ…。



「ねぇ悠陽、いつか二人で来たいね?」

「そうだな。俺が免許とったら連れて来てやる。」

「うん。楽しみにしてる。」



来年も美羽とクリスマスを過ごしたい。



これから先、死ぬまで美羽と楽しい事を分け合いたい。



「さぁ帰りますか!!」

「その前に写メっていい?」

「写メナ~シ!!撤収!!」



メリークリスマス!!



【蒼斗】



ただいま!!



ただいま日本~~!!



「おかえりなさい蒼斗君!!ハリウッドはどうでしたか?」

「最高でしたよ。映画もかなりイイ出来でますので!!」

「今から会いに行かれるんですか?」

「英梨ですか!?もう家に来てると思いますよ。久しぶりですから緊張しますね~。」



なんちゃって。



空港で待ってる俺のファンと報道陣。



猫被りな俺。



「蒼斗君!!おかえり!!」

「隼人さ~ん!!マジ久しぶり!!」

「みんな忙しいからお迎えに来たよ。」

「結婚おめでとう!!」

「ありがとう。」



久しぶりに会った隼人さんは更にかっこよくなってた。



でも何か声が違うような…。



「隼人さん声変じゃない?」

「ん~。クリスマスあたりから何か変な感じなんだよね~。」

「それ病院行った方が…。」

「ヤダよ~。新婚なのに余命3ヶ月とか言われたら…。」



本人も自覚してるのか…。



そして車も変わってる事にビックリ…。



もっとビックリしたのは家の隣に家が建ってた事…。



「何これ…。」

「俺と莉里の家だよ。寧音さんと日向さんが『新婚気分味わえ』ってさ!!」



すげぇ親だな…。



そして何も変わってないわが家…。



「ただいまぁぁぁ!!」

「ニャ~。」



ジュン!!



お前しかいないのかぁ~!!



「寧音は?」

「多分ヨガに行ってるんじゃないかな?」



そうか。



寧音も腹出たんだろうな…。



「隼人さんの部屋はどうなったの!?」

「日向さん達の部屋との壁ぶち抜いて吸収された~。赤ちゃんのためって言ってたよ。」



そうか…。



家族増えんだなぁ~。



「おみやげ~。」

「何!?嬉しい!!」

「結婚祝いも兼ねてね?」

「ありがと!!莉里喜びそう!!」



早く帰ってこねぇかな…。



英梨…。



次に帰宅したのはやっばり寧音。



「おかえり蒼斗!!」

「ただいま。腹でけぇな!!」

「後2ヶ月で出てくるからね。順調だし!!あんたも元気そうでよかった。」



寧音も俺の心配するなんて何気に姉チャンだな…。



そして帰って来た英梨。



「蒼君!!会いたかった~!!」



そう言って抱き着かれた。



あぁ英梨だ…。



「ただいま。」

「おかえり…。おかえり~!!」



泣いちゃったりして…。



マジでカワイイ…。



もう離れねぇからな…。



ってか離さねぇ。



「おっ、帰って来たか。」

「蓮さん、ヒナ兄…。ただいま。」

「「おかえり。」」



家族ってイイな…。



何かホッとする…。



「蒼斗~!!!!会いたかったよ~…。おかえり!!チュウしていい!?」

「いいわけない…。ただいま亜香里。」



やっぱりここだ…。