でも何で親睦会?



「樹奈さん、何なのこの会…。」

「忘年会みたいな感じ?」



樹奈さんもわかってないらしい…。



でもまぁイイか!!



「英梨。」

「洋平君!!」

「恭一さんすげぇ怖かった~…。ってか大御所さん達のあの貫禄はマジヤバイ…。」

「そうだね~。」



でもあたしのが偉いんだも~ん。



それくらい忙しいけど…。



そんなに年配の人がいる事務所じゃないしね!!



「それよりイイ恋見つかった?」

「まぁね。樹奈さんの友達とイイ感じ。でも樹奈さんも俺の友達とイイ感じだから。」



よかったじゃん!!



これでやっと年を越せる~…。



「英梨~。ちょっと来なさい。」

「何?」

「コレ。」



ん?



きゃぁぁぁぁぁ!!



「社長…。ごめんなさい…。」

「マジで。軽率過ぎ…。」



さっそく流出!?



見せられた写真は蒼君との路上チュウ…。



アメリカに行ってまで撮られるって…。



最悪…。



「揉み消すかシカトするか。」

「消してください…。」

「まぁ俺的にもお前と蒼斗のイメージは壊したくないからな。」

「いくらかかるの?」

「さぁな。交渉次第。でも他の週刊誌に回る前にうちに回ってきたからそんなにかかんねぇと思う。」

「本当にごめんなさい…。」

「まぁ蒼斗に払わせるからイイか。」



外でイチャつくもんじゃない…。



社長には感謝してもしたりないよ…。



本当に世話かけます…。



「でもこの写真のキスシーンはたまらなく絵になってんな。雰囲気がイイ。」

「それはあたしも思う。」



周りの背景とか結構イイ感じ…。



貰っちゃおう。



「コイツ写真家向きじゃね?」

「かもね。」

「丸く収まりそうだな。じゃ、料理食えよ~。」



何か企んでる?



それから数日後、あたしと蒼君のキスシーンを撮った人が疾風さんの弟子になった…。



で!?



あの写真は!?



「全く金もかからずにスムーズな話し合いだったよ英梨。」



さすが社長…。



しかもデータをちゃんと回収してて…。



凄いです…。



「もうキスとか絶対外でしねぇ…。」

「出来ないね!!」

「でもやってくれんなヒロは。」

「だね。よかった~ヒロさんが社長で。」

「そうじゃなきゃ俺は俳優なんかしてないしな。」

「でもこの写真見てると早く会いたくなる…。」

「大丈夫だ。スグ帰るからな?」

「うん。蒼君超好き!!」

「俺も超好き!!」



あたし達のキューピッドはもしかしてヒロさんだったりするのかも…。



結婚の時は是非仲人をお願いしよう。



それより今…。



早く帰って来ないかな~…。



泣かないで待ってるね!!



【莉里】



今日は隼人達のクリスマスライブ~!!



あれはテンションがヤバイあがるんだよね!!



英梨と蒼斗が行けないのが残念だけど…。



「あたしも行きたい~…。」

「寧音チャンが行けるわけないじゃん…。妊婦はお留守番~。ヒナ君も留守番だし。ラブラブしてなよ。」

「うん…。」



じゃあ莉里は仕事してきま~す!!



今日は悠陽達も来るみたいだし!!



楽しみ~!!



「おっはよ~!!」

「Ririさんテンション高っ!!何かイイ事あったんですか?」

「あったって言うか今日ライブなの~!!1年ぶり!!」

「そっか!!いいなぁ~…。AQUAのクリスマス~…。あたしも行きたいです…。」



でもムリなんだなぁ~。



チケットは数秒でなくなっちゃうもん。



知り合い以外は取るのムリだね。



だから莉里は幸せ者だ!!



そりゃあ仕事にもハリがでるわけで。



「すっごくイイよRiriチャン。」



えへへ~!!



夜はだってAQUAだも~ん!!



でもその前に莉里は約束があるんです!!



「莉里チャン!!」

「おまたせみらいさん!!」

「そんなに待ってないよ!!行こう!!」



隼人のお姉チャンと買い物~!!



その後は一緒にライブ行くんだけどね!!



「みらいさんも打ち上げ行くの?」

「うん。さと君が来て欲しいって言うから…。」

「完璧食われるよ。」

「えっ!?食われる!?どう言う意味!?」



わからないのか…。



アメリカ育ちだからだね。



まぁイイや。



「莉里チャン、このブーツカワイイ!!」

「あっ、それ莉里持ってる。履きやすいよ。」

「じゃあ買っちゃお~。」



みらいさんは働いてるけどお父さんの遺産とかでお金持ちっぽい…。



悟さんとはどうなったんだろ…。



「ご飯食べてから行く?」

「うん。莉里腹減った。」

「じゃあどっかオススメある?」

「パパチャンの店行く?」

「行く~!!」



まだ16時半だ…。



空いてないかも~…。



「やっぱり閉まってる…。」

「他に行く?」

「でも他に行ったら遠くなっちゃう…。」

「どうする?」



強行突破。



入り口は空いてるしね。



「柊太君~。いる?」

「莉里!?どうした!?まだ店やってねぇけど…。」

「メシ食わせろ。」

「まぁ座れ。適当でイイよな?」

「うん!!」



柊太君は優しいな…。



そしてみらいさん、キョロキョロし過ぎだよ?



「どうかした?」

「イケメンが掃除中…。」

「ケンジじゃん。あれはイケメンだけど莉里の兄が好きなんだよ~。」

「兄!?ゲイ!?」



うん…。



多分…。



それから柊太君が出してくれたご飯をみらいさんと食べながら話しをした。



「さと君!?どうなったって言われると…。」

「付き合ったの?」

「付き合ってないよ?」

「でもしたの?」

「うん…。あたしは…。好きだよ?でもさと君はあたしを相手にしないと…。」



超鈍感。



隼人の姉に手出した揚げ句好きじゃなかったら打ち上げ呼ばないと思う。



「告っちゃえ。」

「あたしが!?」

「うん。クリスマスだし。」

「が…頑張る…。」



大変だね~。



悟さんの相手は特に…。



「莉里、悠陽って今日何してんの?」

「悠陽はライブ。残念ながら美羽チャンと熱い夜だね。」

「マジか~…。やっぱり聞かなきゃよかった…。」



本気で好きなんだね…。



でも早く他に恋しちゃった方が幸せだと思うけど…。



「頑張れケンジ。」

「おぅ…。」



莉里はケンジよりライブ!!



レジェを出てからみらいさんと歩いてライブハウスに来た。



ファンが凄い…。



「皆隼人君みたいな髪型だね…。」

「そうだね。でも隼人にはなれないのに。」

「それ言っちゃダメ!!」

「あはははははっ!!」



中に入って美羽と悠陽に会った。



悠陽のテンションも高いね…。



「噂のみらいさん!!初めまして。莉里の双子の兄の悠陽です。」

「双子!?双子なの!?似てないけどカッコイイ~!!」

「こっちが彼女の美羽。」

「知ってる!!モデルさんだ!!カワイイ~…。お似合いだね!!」



みらいさんも相当キレイだよ…。



琉伊君とか疾風君も来てるみたいだ!!



でも今からが戦場になるんです…。



「みらいさん、女はサイドに寄った方がイイよ。」

「何で!?」

「倒れるか死ぬ…。」



そして暗くなった照明…。



パッと明るくなったらステージにAQUAが立ってた。



一瞬にして耳が痛い…。



でも隼人が…。



「メリークリスマス。」



あぁ悩殺…。



ステージの上の隼人はかっこ良すぎる…。



「さと君…。ヤバイカッコイイ…。」



だからAQUAはカッコイイんだって!!



もぅサイコー!!



それからはもうテンションはMAX以上。



いつもの隼人と違う…。



「超~カッコイイ!!」

「さと君超好き~!!」



もうバカになったね。



最高過ぎるんだもん!!



終わった後もかなり熱い!!



「みらいさん、今からバックステージ行くよ。」

「どうやって!?」

「このパスで入れるの。」



早く隼人に会いたい!!



悠陽と美羽も一緒に行くみたいでAQUAのいる部屋に皆で入った。



隼人は…。