暴力団………

それって、ヤンキーがいたりする……?





「あの子、名前なんて言うの?」

「新谷 千愛 ( アラタニ チエ)

千個の愛で『千愛』なんて似合わないよね」

「ふぅ~ん…じゃあちょっと行ってくる」

「は!?ちょっ、あんた…っ」





リュックを机に横にかけ、

静かな教室の真ん中で座っている女の子に

少しずつ近づいて行く。




静まっていた教室は次第にザワつき、

視線は完全に私へ集まっていた。