「あっ…ごめんね、」

「…別に」




その一言だけ残して教室へと入り、

目も合わせないまま自分の席へと座る。




すると突然騒がしかった教室は静まり、

ジロジロとあの女の子を見て

小声で話したり指を指し始めた。



……何、これ……あの子なんかしたの……?





「あ、ねぇそこの子!」

「ふぇっ!?あ、はい…っ」




コソコソと話していた1人が私に近づいて

小声のまま耳元でこう呟く。






「あの子気を付けた方がいいよ…

なんか噂では暴力団に入ってる兄がいて

あの子もつるんでるらしいんだ」