「一花(いちか)ごめーん!!」


大きな声でそう呼ぶのは

親友の鈴宮千歳(すずみやちとせ)。




今日は朝から遊ぶ予定で、駅で待ち合わせ

をしていた。



そういえば、高校生になって友達と出かけ

るのはじめてだなぁ。




「ちーちゃん20分遅刻だよー!電車行っ

ちゃったじゃーん!」


わたしは笑ってそう言った。


ちーちゃんの遅刻はいつものことだ。





「ごめんごめん、アイスおごるから許し

てー!」



わたしは、ちーちゃんのひとことで一気に

テンションが上がった。


最初から、怒ってたわけでもないんだけど

ね。