帰ってる時、悲しそうに呟いた。


「こうして帰れるのも、もう少ないんだね」


笑ってるけど、絶対心の中では、寂しいと思ってるんだろう。


こういう時くらい、もっと甘えろよ。


「今宵。」


俺は足を止め、今宵を呼んだ。


「おいで。」

両手を少し広げ、優しくそう言った。


今宵もそれそれに甘えるように、俺のもとへ来た。


そして優しく今宵を抱き締めた。


最初は優しく抱き締めるけど、だんだん強く抱きしめる。


この温もりを、忘れたくないから。


「今宵、キスしていい?」


「誰か来たらどうするの!?」とか思うかもしんないけど、今、今宵と離れたくない。


そう言うと今宵は、コクリと頷いた。


「え?いいの?」


「うん。いいよ。私も、賢人君とキスしたい。」


何こいつ、可愛すぎ。


「今日は、いっぱいするかもよ?」


「いいの。いっぱいして、いいよ?」


顔を赤くしながら俺を見る今宵は、すごく可愛いかった。