お母さんに抱きしめられながら、後ろに立っているお兄ちゃんと奏くんに謝った。



「お兄ちゃん、奏くん。
ごめんなさい。」


直「ううん。俺も結愛叩いちゃってごめんな。」


「うん。」


母「直くん……結愛叩いたの?」



これは…ヤバいやつ。
お母さんは滅多に私たちにくんやちゃんは付けない。
それは怒るときだけ。



直「な、それには事情があって…」


母「事情があるにしても、
妹に叩いていいことはないでしょ?」


直「すいません!」


「お母さん、いいの。
私が悪かったから。」


母「それでもね…」


「大丈夫。
それにそんなに痛くなかったから。」


母「結愛がそこまで言うなら。」



最後にお母さんはお兄ちゃんを睨んでからまた私を抱きしめ、「元気になってよかった。」
ってそっと口に出した。



私は念の為、1日だけ入院することになった。
スマホを見たら、隼人から1度溜まり場に来て欲しいという連絡が入っていた。

私は今後の話をするのだと思った。




それは簡単な話じゃなかった。