保育園を出てから家に帰るまでの距離もいつもなら今日あったことを自分から話してくれるのに、ずっと黙ったままだった。



私は大翔と同じ目線になるようにしゃがんで、大翔に何か嫌なことがあったのか聞いてみた。


「大翔、今日保育園で嫌なことあった?」


私がそう聞くと、大翔は首を横に振った。


「話したいことがあったらいつもみたいにママに言ってね?」



と言うと、大翔が口を開いた。


「ママ、おこらない?」



「うん。ママに言ってみて?」