それが嬉しくて、頼もしくて、格好よくて。



「うん。早く会いたい」



青になった信号。



進み出す車に、私とお父さんは期待で膨らむ胸を踊らせた。



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「こちらです」



病院に着くと、看護婦さんが病室まで案内してくれた。



ドキドキと胸が高鳴る。



いつから、お母さんと話してなかったかな。



お母さんという声に、お母さんが振り向いてくれてたのはいつだったかな。



そんな記憶も定かではないくらい、お母さんが懐かしい。



「宮田さん。お子さんと旦那さんがお見えです」



カーテン越しに、看護婦さんが声をかける。



ベッドの軋む音が、カーテンの奥から聞こえただけで、涙が出そうになる。